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2020年省エネ住宅義務化と【涼温な家】と健康
2015年03月05日
巷では健康に関心が高まり、テレビではいろいろな健康啓発番組を目にしない日が無いほどです。
でもご自分の健康のために、お家の性能に関心をむけておられる方はそれほど多くないように感じます。
健康維持からみて、高いレベルの断熱気密に換気と冷暖が見事に組み合わされた【涼温な家】は家づくりの第1候補ではないでしょうか。
逆に世の中にあふれている家づくりは多くの問題を抱えているように思います。
先ごろ、国土交通省の社会資本整備審議会建築分科会建築環境部会は、2020年までに省エネルギー基準を新築住宅に適合させる事などを盛り込んだ報告書を公表しました。
報告書では工程表も示され、省エネ性能に優れた住宅が市場で適正に評価されるよう、性能表示の普及も進める内容となっています。
特に工程表にある【2020年までに省エネ基準適合住宅の義務化】という制度は、1970年代のオイルショック以来続いてきた省エネの流れで初めて義務化される省エネ制度です。
2020年で言えば実に半世紀の時を経て義務化される省エネ基準ですが、内容は1999年に制定された次世代省エネルギー基準とほぼ同レベルのものです。
つまり20世紀基準ともいえますが、この省エネ基準ですら工務店の半数は施工した事がないと言われています。
それほどいまだに断熱気密への関心をもたない作り手が多いのですが、その状況での義務化は大事業です。
ところで【涼温な家】にお住まいの方に冬の電気代金を聞いてみますと、1万円~3万円前後のお答えをいただく事が多いです。
もちろんお家の規模や生活スタイルに大きく影響されますので一概に比較はできませんが、お家全体の温度差を少なく保ち、トイレや洗面、廊下や浴室まで快適な住み心地が実現できますので、それにかかる費用としては適切な金額だと思います。(個人的な意見です。)
ただ、それまでに住んでおられたお家と比較すると増えたという方もおられるのですが、冬の寒さにどのように対処されていたかを考えてみると良くわかります。
他の国との比較ですが、1世帯あたりの暖房エネルギーは、欧米諸国が日本の4~6倍、韓国ですら2倍以上使っているというデータがあります。
つまり日本人は冬は寒いのが当たり前、家族全員こたつに入って暖をとる生活スタイルが、長年にわたって定着してきました。
その結果、暖房レベルそのものが、省エネ以前の問題といわれるほど低く、室内をもっと暖めないと体に悪いと指摘されています。
結果として家の断熱性能に目を向ける方が少なく、端的な例として窓の断熱性能が他国と比較して極端に悪い実態があります。
ペアガラスに関心が集まるようにはなってきましたが、窓と言えばアルミサッシではなかなか性能は向上しません。
サッシの性能を端的に表す「熱還流率」(低いほど高性能)をみても、日本では2.33以下が最高性能サッシと認定されますが、ドイツでは1.33超を使用禁止にしているぐらいです。
それでも近畿のような地域では、あまり雪も降らないし、寒いと言っても北海道ほどではないから、暖房にそれほど気を使われない方が多いように思います。温暖な地域という認識です。
ところが【冬の寒さによる病気の自宅死亡率】という集計があり、都道府県別のデータを見ますと、心疾患は第1位が四国、第2位は近畿、第3位は中国となっています。北海道は第10位です。
呼吸器疾患は第1位が北陸、第2位が近畿、第3位が東海となっていますが、北海道は10位です。
欧米では健康への配慮から住宅の最低温度を規制する国が多く、英国では16度以下は呼吸器疾患への抵抗力が低下するとして、家主に改善を命じる事もあるようです。
外気温低下と自宅死亡率の相関関係は西日本で高く、北海道はもっとも低いのですが、その理由は家の断熱性能が低い地域は室温も下がり、高齢者の体に悪影響が及ぶのに対し、北海道では断熱化が進み、室温が維持されるためと考えられています。
省エネを費用節減効果で考えた場合、もともと冬の暖房費を最低限しか使わない地域では光熱費で検討してもあまり変わりばえしませんが、健康が保たれて払わずに済む医療費や介護費を加えれば数年で元が取れるのではないでしょうか。
健康のため冬暖かい家は、住む方の幸福に直結する住まいです。
残念ながら断熱を省エネ基準でしか評価しない現状が、遅々として進まない省エネ住宅の義務化となったのはいかにも皮肉な実態です。
工務店の半数が1999年の省エネ基準の家を建てたことが無い状況では、断熱性能を高めた快適なお家に住めるかどうかは、これからお家を建てようとする方の意識次第と言えます。
是非弊社の体感ハウスにお越しいただき涼温な家の住み心地と空気感を味わってください。
繰り返しますが、高いレベルの断熱気密に換気と冷暖が見事に組み合わされた【涼温な家】を、是非家づくりの第1候補にお加えくださいませ。
年齢とともに血圧や血糖値やその他もろもろ関心が高くなります。
生活習慣との関連も言われますが、お家も大切な要素ですね。